
春先は気温の変化が激しく、
意外と室内が冷えていたり
冷たい風で冷えを感じる事があります。
このところ、ご相談が増えている
膀胱炎の鍼灸治療についてご紹介いたします。
女性ホルモンの乱れと免疫力の低下
膀胱炎は、細菌が膀胱炎の中に入りこみ炎症をおこす病気です。
原因となる細菌のほとんどは大腸菌。
カラダが元気であれば
陰部に大腸菌がついても
免疫力によって守られ膀胱炎にはなりません。
しかし、免疫力が低下している時は
菌の勢力に負けて、膀胱炎が発症します。
膀胱炎になった時、患者さんの多くが
「疲れていた」「冷えを感じた」とおっしゃいます。
免疫力を下げる原因には疲れ・冷え・風邪などがありますが、
もう一つ忘れてはならないのが、女性ホルモンの乱れです。
それにより、
生理前後や生理中、更年期などは
免疫力が“ゆらぐ”時期と考えられます。
女性の体調のゆらぎを整える

女性の体調は
生理周期によってリズムが保たれています。
リズムを保つ3つの要素は、
女性ホルモン・免疫・自律神経です。
更年期とは、
3つの要素のバランスが変わり始め
カラダが次のステージに移り変わる時期です。
“変化の時”は体調がゆらぎます。
個人差がとても大きいのですが、
ゆらぎの幅が大きいとカラダだけでなく
心も疲れてしまいますね。
今までの自分との違いにショックを受ける時もありますが、
ゆらぎの幅を少しでも小さくできたら良いと思いませんか。

鍼やお灸は
リズムを保つ3つの要素
(女性ホルモン・免疫・自律神経)に働きかけるため、
女性の体調を整えるのに、たいへん適した療法だと思います。
その理由は鍼灸が
カラダ全体のバランスを整える療法だからです。
膀胱炎にたいしては、
症状がツラい時だけでなく
予防としてもすぐれた効果を発揮します。
膀胱炎の患者さんへの鍼灸施術例
当院に膀胱炎でお越しの方への治療例をご紹介します。
60歳代、E・Мさん、東京都在中
【症状】
●膀胱炎を頻繁に繰り返し、抗生物質に耐性ができて効かなくなってきている。
●菌がいないと言われたが、膀胱の辺りがむずむずする感じが残り続いている。
●尿がにごる。
●強い切迫感ではなく我慢しようと思えば我慢できる

Eさんは、
自覚されていませんでしたが
足に強い冷えがありました。
膀胱炎を繰り返すうちに、
尿がにごったり、匂いが強くなると膀胱炎なのでは?
と心配になって病院を受診し、
抗生物質の服用を繰り返されていました。
【施術内容】
●膀胱の神経の興奮を鎮める
●お腹から下の強い冷えをとる
●身体の緊張をゆるめる
●自律神経の乱れを整える
上記の内容を中心に
初めは1週間に1度のペースで施術をしました。
3回目にご来院のころには
膀胱のムズムズした感じが半分位に治まり、
気持ちが落ち着いてきたと実感されていました。
2か月目からはペースを2週間に1度にのばしました。
その後は経過をみながら徐々に
1か月、1か月半、2か月とペースをのばしていきました。
現在は、
膀胱炎の予防と体調管理をかねて
1~2か月に1度のペースで治療を受けられています。
鍼灸を受けはじめてからは膀胱炎にはかかっておらず、
気になる膀胱の不快感もないので、
カラダだけでなく気持ちもラクだとおっしゃっています。
本来の調子を取り戻しましょう!

膀胱炎を繰り返したり、
膀胱炎の後の違和感や不快感にお悩みの方の多くが、
気持ちの疲れを感じられています。
何度もトイレに行くのもわずらわしく
次第にイライラとした気持ちになります。
「もうこんなツラい思いしたくない…」
と思いますよね。
鍼灸は薬のような副作用はありません。
心身に優しくリラックスできる施術で
冷えや疲労をとりのぞきながら
自律神経のバランスも整えていきます。
免疫力は身体の調和が整うと徐々にアップしていくものです。
全体のバランスが大事だと考えております。
膀胱炎でお困りの方、
膀胱炎を予防していきたい方は
ぜひお試しいただければと思います。
当院の「膀胱炎のページ」もどうぞご覧ください。
アイリスはり灸院 鍼灸師:赤岩優子